coffeebookの日記

好きなことを好きなように綴ってしまいます。つれづれなるまま。

なぜ愛おしい?理由なんてない!猫マンガ。

世の中には、理由を聞かれても口では説明できないことがたくさんある。

「猫はなぜかわいいの?なぜこんなにも愛おしいの?」この答えも、言葉では表現できないことのひとつだろう。

自己中で、不可解で、気まぐれで、甘えん坊で…こんな風に並べ立てても、猫の魅力を表現したことにはさっぱりならないからだ。

 

最近、アメブロの猫ランキング1位の人気を得ている卵山玉子さんが描いた大人気猫マンガ「うちの猫がまた変なことしてる。」(卵山玉子 著/KADOKAWA)が書籍化され、2月19日に出版された。この本は、柔らかくほのぼのとした絵と、その場面で著者が発したり思ったりした言葉、シンプルな解説だけでできている。そして猫達の日常の写真もいっぱいだ。

 

著者の飼っている猫は2匹。白黒模様の「トンちゃん」と、頭としっぽが茶色く、カギしっぽの「シノさん」だ。2匹ともメスだが、トンちゃんはぼーっとするのが大好きなツンデレさん。シノさんはおしゃべり好き(=よく鳴く)で、ご主人様にもトンちゃんにも甘えるのが大好き。

この仲良し猫達が日々の生活で見せる、表情豊かで意味不明で一生懸命な姿が、愛情たっぷりに描かれている。

 

例えば、作者が床までつきそうなロングスカートを履いた日。衣服に入るのが大好きなシノさんは、スカートの中でモゾモゾモゾモゾ。その様子を見ていたトンちゃんも、とうとう一緒になってスカートの中でじゃれ合いけんかしたり…スカートの中はもはや2匹の遊び場と化す。

「ここでやらなくてもよくない?」とつぶやきつつ、このロングスカートを著者は履き続ける。愛する猫達に、ずっと足下でじゃれ続けてほしいからだ。

 

こんな、小さくて、かわいくて、愛おしくてたまらない猫達と人間の幸せな時間が細やかに描かれる。

 

この2匹の猫達は、もともと野良猫だったのを、保護猫会や里親募集を経由して引き取ったものだ。保護猫会の様子や手続き、どのような流れで引き渡されるのか、などについても詳しく描いている。

 

最初に引き取ったトンちゃんは、人になつかず、触られることにも神経質で、噛み癖があったという。猫同士触れ合うチャンスもないまま保護されたらしい。飼っている間にそのことを察した著者は、もう1匹、トンちゃんの心を開いてくれるキャラクターを持つ猫を探すことにする。そうしてやってきたのがシノさんだ。

シノさんは、人にも猫にも友好的なタイプで、トンちゃんを新しい環境に馴染ませるために最高のパートナーだった。

猫を家族のように…という言い方は月並みだが、猫の心をくみ取る飼い主の深い愛情が、どれだけこの猫達を幸せにしているかも感じさせる。

 

一匹一匹異なるキャラクターを持ち、それぞれに愛らしい猫。猫を飼い、常日頃から愛している方々には、「そうそうあるある!」と思わず笑ってしまう内容が盛りだくさんだろう。猫はかわいいけど、飼ったことはない、これから飼いたい…という人には、「へ〜なるほど、猫を飼うってこんな感じなんだ!」という予習になることも間違いなしだ。

 

かく言う私も、ちょいちょいエサをねだりにくる近所の猫に、今日はつい大盤振る舞いをしてしまった…うむむ。 

 

 

 

うちの猫がまた変なことしてる。 (コミックエッセイ)

うちの猫がまた変なことしてる。 (コミックエッセイ)